平成の歩みともに歴史を重ねてきました当医師会主催の健康教育講演会ですが,大雨警報の出るあいにくの天候ではありましたが,今年も800名を超える多くの市民の方のご参加を頂き,9月8日(土曜日)に,ハイスタッフホール大ホール(観音寺市民会館)において,第30回の記念大会を盛会のうちに開催することが出来ました.今年の講演会は,「すこやかに生きるために」をメインテーマに,「カゼヲキッテ人生を駆け抜ける」をサブテーマとして,香川県医師会,観音寺市,三豊市のご後援を頂き,開催いたしました.第1部では,三豊総合病院リハビリテーション科久保輝明氏から「転倒リスク,大丈夫ですか? 〜簡単!転ばん体操!」のご講演を頂き,転倒リスクを減らすことが健康寿命を伸ばすことに繋がること,フレイル対策として,日頃からの体操が重要であることを分かりやすく説明して頂きました.60歳前にして,すでに片足立ちで靴下を履く自信が無い私自身には少しドキッとする内容でした.第2部では,スポーツジャーナリスト・大阪芸術大学教授の増田明美氏を講師にお呼びし,「自分という人生の長距離ランナー」のご講演を頂きました.最近ではTV番組のナレーションや車のコマーシャルなど多方面で大活躍されている増田氏(ちなみに「カゼヲキル」という小説も執筆されています)ですが,元々は数々の記録を更新した日本有数のマラソンランナーです.女子マラソンが初めて正式種目となった1984年のロサンゼルス五輪に日本代表として出場するも,プレッシャーもあり無念の途中棄権,その後心ない中傷などで殆ど再起不能まで傷ついたこと,ただ,色々な人の支えもあり,徐々に立ち直り,1988年の大阪国際マラソンを周囲の市民ランナーの支えもあり完走したことで,トラウマから脱出出来たことなどのエピソードを,生涯スポーツの大切さも交えて,分かりやすくお話頂きました.増田氏はTV番組のナレーションに抜擢されるだけあって,想像以上の美声で,ご講演の内容もさることながら,その声に,会場全体が引き込まれておりました.講演の最後に「さよーなーらー,さようなら」とものまねで歌って頂けましたが,オリジナルの都はるみを超える歌手の様に思えました.人生42.195kmを駆け抜けることは大変です.ある時は歩いて,またある時はカゼヲキッテ,元気に完走を目指して頑張っていきたいと思います.三豊・観音寺医師会主催の健康教育講演会は,来年も開催予定です.新しい年号の元での開催となりますが,地域住民の方々の元気と健康に少しでも貢献できる内容の講演会を今後共,企画して参りたいと思います.