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■シメのラーメンが食べたくなる理由

飲酒後、気持ちよく酔った時には誰が言い出すのか「シメのラーメンを食べよう!」という決め台詞が出ることがあります。夜の遅い時間にラーメンを食べるだなんてと、眉をひそめる方々もいらっしゃいますが、お酒のみの皆様は、ご経験があることと思います。
そのひとつには、こう言った理由が考えられます。

炭水化物を取らなくても、肝臓ではブドウ糖を合成して血糖値を一定に保とうとします。しかし同時にお酒を飲むと、肝臓はアルコールの分解を優先してしまい、ブドウ糖の合成は後回しになってしまいます。そのために、血糖値が上がりにくくなってしまうのです。摂取した炭水化物は、体内の消化酵素によって細かく分解・消化されて最終的にブドウ糖となり、腸で吸収され様々な生理活動に利用されていますが、人間の脳は通常はブドウ糖を栄養源にしているので、アルコールによってエネルギーが奪われた場合、脳は真っ先に炭水化物の補充を要求します。

つまり、飲酒後に「締め」として炭水化物を取るのは人間の本能によるものなのです。アルコールの分解が終わると、今度はブドウ糖の合成が行われ、最終的には血糖値が上がっていきます。しかしながら、お酒の効果による一時的な空腹感でシメのラーメンを食べると、エネルギーの取り過ぎにもつながるため、おすすめできません。カロリーオーバーで、ポッコリお腹にも繋がってしまいます。食べるか食べないかは、それはあなた次第です。

健康的に飲むためにはおつまみを少し意識して、アルコールの分解を助けてくれる鰹節がたっぷりの冷奴、大豆やあさりの酒蒸し、しじみ汁、豚肉料理など、ビタミンB群の多い食材を選ぶと、ラーメンを食べなくてもいいかもしれませんね。このようなおつまみの工夫も、いわゆる酒菜(さかなの語源)としてお酒を楽しくしてくれることでしょう。どうぞよき飲酒ライフを、永らく楽しんでいただきたいものです。