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健康情報
■ 日焼けについて

日差しが少しずつ強くなり日焼けの気になるシーズンになってきました。

日焼け現象には2種類あります。ひとつは、紫外線に当たった直後には発症せず2〜6時間後に皮膚が赤くなり、痛みが6〜48時間の後に最もひどくなるサンバーン(sunburn)と、もうひとつは、24〜72時間の間に色素沈着が進行するサンタン(suntan)です。

サンバーンは紫外線UVBが表皮を透過し、真皮乳頭体まで達した結果、乳頭体内の毛細血管が充血し、皮膚の色が赤くなった状態を指します。その際紫外線量がメラニン色素の防御反応を超えていると、表皮細胞が傷を受け発熱や水泡、痛みが起きます。医学的にはこれを日光皮膚炎といいます。

一方、サンタンは紫外線UVAがメラノサイトに働きかけ、メラニン色素の生成を促すために生じ、紫外線を浴びてからしばらく後で皮膚が浅黒く変色します。UVAは真皮の深部まで到達しシワ、タルミの原因になります。

基本的に日焼けは熱傷深度I〜II度の熱傷であり、障害部位において痛痒感、浮腫、赤変、皮膚剥離、発疹といった症状を引き起こし、その他全身症状として吐き気及び発熱と言った症状を呈します。一般に日焼けの面積が広いため熱傷深度の割には症状が重篤なものとなり、極端な日焼けでは、身体が衰弱し、入院を必要とする場合もあります。さらに注意すべきこととしてある種の抗生物質、降圧剤、避妊薬及び精神安定剤は、服用者を紫外線に対して過敏にし、日焼けのリスクを増大させます。

ついうっかり日焼けをおこしてしまった時には早急に冷やすことです。冷水で何度も流すと、赤みも引き、軽い日焼けなら翌日以降も目立たない程度に治ります。

また特にUVAに関してですが、シミやくすみなどのお肌の変化は年齢だけが原因ではなく紫外線ダメージの蓄積による「光老化」が関わることが分かってきました。上腕の内側は一生のうちほとんど日に焼けることがなく、色も白く、肌ざわりもなめらかです。このように紫外線をあまり浴びない部分では、肌のハリ・弾力を支えるコラーゲンなどのダメージも少なく「光老化」をきたしにくいことがわかります。UVAは年間を通してある程度の量が降り注ぐうえ、雨や曇りの日でもゼロにならないため、油断のできない存在です。窓ガラスを通り抜けるため外へ出かけなくてもダメージを受けることがあります。日の当たる場所では常に気をつけるように心がけてください。

最後に日焼け予防には多くの遮光剤が開発されてきています。お肌の健康のためにはぜひ日頃より遮光剤を使用する習慣を身につけることを推奨します。