中性脂肪とは、人間が活動するために重要なエネルギー源となります。
食後は、食べた脂肪や糖質が血液中に入っていき、それらを材料として、肝臓で中性脂肪が合成されます。中性脂肪は、血液によって全身に運ばれエネルギー源となります。
エネルギーとして使われなかった中性脂肪は、血液中で過剰(空腹時150mg/dl以上)となり皮下脂肪に蓄積され、以下のような状態を引き起こします。
- 肥満、メタボリックシンドロームの原因になります。
- 糖、脂質の代謝がうまくいかなくなります。
- 善玉コレステロール(HDL-コレステロール)が減少します。
善玉コレステロールは悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)を退治してくれます。 - 血栓が形成されやすくなります。
さらに高血圧症、糖尿病や高尿酸血症などと相まって動脈硬化が進行し、脳梗塞や心疾患を引き起こします。
これを予防、改善するためには、まず、食事の摂り方などを以下の様に変えましょう。
- 腹8分目。
- バランスよく栄養摂取。
- 甘いものを控える。
- 魚介類と植物性蛋白を増やす。
- アルコールを減らす(ビール大瓶1本・日本酒1合・ワイングラス2杯程度)。
- 喫煙をやめる。
- 食物繊維や抗酸化物質をとる。
次に、以下の点に留意して運動をしましょう。中性脂肪が低下し、さらに善玉-コレステロールが増加します。
- 有酸素運動(ウォーキング、水泳、ラジオ体操など)。
- 脈がやや速くなる程度。
- 少なくとも10分以上。1日30分以上目標。
- 日常生活の中で身体を動かす。
- 治療中の方は、どの程度行ってよいか主治医の先生と相談する。
食事、運動療法で十分改善されない場合は薬物療法をあわせて行いますのでかかりつけ医にご相談下さい。