スギ花粉症にかかっている人は年々増加しているといわれ、スギ花粉の少ない香川県でもおよそ4〜5人に1人がスギ花粉症といわれています。毎年2月中旬頃になるとスギ花粉の飛散が始まり、多くの人たちがくしゃみ、鼻水、鼻づまりに苦しむことになります。
花粉シーズンを少しでも楽に乗り切るためには、薬に頼るだけでなく花粉を回避することも必要です。そのためには、花粉情報に注意して、飛散の多いときには外出を控えたり、なるべく窓を開けないようにする。ふとんや洗濯物を屋外に干すのも控えたほうが良いでしょう。外出時にはマスクをつけることも有効です。さまざまなマスクが販売されていますが、きちんと装着しないと効果が悪くなります。帰宅時にも家の中に花粉を持ち込まないために、玄関の外で帽子や衣服についた花粉をよくはらって落とすことも必要です。
しかし、花粉回避だけで症状を完全に抑えることは難しく薬物治療も必要になります。
毎年、ある程度の症状がある人は花粉症の症状が出始める前に薬を飲み始めることをお勧めします。これを初期療法もしくは季節前治療といいます。症状が出てないのに薬を飲むの?と思われる方もおられるかと思いますが、症状が出てからでは薬が効きにくくなるからです。初期療法を行うことで、症状の出現を遅らせたり、症状を軽くできたり、薬の使用量を減らすことができることが分かっています。
では、いつ頃から飲み始めればよいのでしょう。通常は、花粉飛散予測日から予測日の1週間前をめどに薬を飲み始めることが必要です。 ただし、初期療法を行う時期は、患者さん自身の症状や飲み薬の種類によっても異なりますので最寄りの医療機関を受診して医師に相談されてはいかがでしょうか。