少子高齢化に伴い、ご高齢の方の割合は日々増加しています。
高齢化が進んだ地域でも社会の活力を保つためには、高齢者が元気で活力をしっかり保って社会の一員として役割を果たしていくことが重要です。
性ホルモン(男性および女性)には、色々な働きがあり、若さや活力を保つためにも重要な働きを持っていることが明らかとなっています。ヒトの性ホルモンは年齢を重ねると共に徐々に減少していきますが、閉経という急激な変化のある女性に比べ、男性ではそのような急激な変化がないこともあり、これまであまり研究や治療の対象となってきませんでした。
しかし、近年、男性でも加齢により性ホルモンが低下すると筋肉量の低下、骨量減少、性機能障害、体脂肪増加、認知力の低下などが起こりえることが明らかとなり、加齢男性性腺機能低下症候群(Late onset hypogonadism)と言われるようになってきました。病態としては、いわゆる男性更年期と重なる部分もありますが、加齢男性性腺機能低下症候群は、男性ホルモン(遊離型テストステロン)を測定し、その値で医師が客観的に診断を行うことが出来る点が異なっています。
世界一位の長寿を誇る日本女性に比べ、日本人男性は、世界三位と差を付けられています。
中高年男性で元気が出ない方は、一度男性ホルモンを測定してみては如何ですか?
参考文献:LOH症候群 加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引 編集:日本泌尿器科学会/日本Men's Health医学会