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健康情報
■子どもの睡眠障害について(第38回学校医部会)

高知鏡川病院 睡眠医療センター 
所長 川田誠一

睡眠は人生の3分の1を占める休息と回復の時間であり、特に子どもにとっては成長と発達にきわめて重要な役割を担っています。しかし、ストレス社会・24時間社会の中で、睡眠覚醒リズムの乱れや不眠症状が生じやすい状況となっています。また、最近、様々な睡眠障害を紹介するテレビ番組や新聞等から情報を得て、睡眠障害治療の専門病院を受診される方は増加しています。

睡眠医療センターでは、終夜睡眠ポリグラフ検査や反復睡眠潜時検査などの専門的な検査によって睡眠障害の正確な診断を行っています。講演では、知っておきたい睡眠の基本的な知識を整理し、また、子どもの睡眠不足の問題と学業や成長への悪影響について説明しました。不眠症や睡眠覚醒リズムの乱れへの対処として、睡眠衛生の改善が非常に重要であること、また、新しい睡眠導入剤についても情報提供させていただきました。各々の子どもの睡眠障害として、夜泣き、夜驚症、夢遊病、しつけ不足症候群、睡眠時無呼吸症候群、概日リズム睡眠障害、夜尿症、ナルコレプシー(過眠症の代表疾患)、レストレスレッグス症候群などについて、その病像や治療法について示しました

この講演会が皆様の睡眠や睡眠覚醒リズムの改善に少しでもお役に立てれば幸いです。また、当院は意外に近く、高速道路を利用すれば1時間半かからない場所にあります。ご本人や家族、お知り合いの方で心配な方がいらっしゃれば、主治医や近医に相談され、当院などの専門病院での診断や治療をお勧めします。