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健康情報
■おたふくかぜについて
おたふくかぜ、別名:ムンプス とか 流行性耳下腺炎ともいわれます。

 原因はムンプスウイルスというウイルス感染によるものですから、やはり抗生剤が治してくれるものではありません。その上、近年、繰り返しかかることが判ってきました。潜伏期は2〜3週間で、通常1〜2週間かけて改善します。流行する病気で、伝染しやすいのは耳下腺腫脹の1〜2日前より、腫脹後5日間です。耳下腺の腫脹している間は登園・登校ができません。良くなったと思ったら、一度かかりつけの先生に確認をしてもらうようにしましょう。

 症状としては、ほっぺたが腫れて痛い、熱が出た、などです。
 ちまたでは、“ほおきんさん”と呼ばれることもあるようです。ほっぺたと、睾丸が腫れるためです。有名人の中にも、睾丸炎に罹患して話題になった人がいますね。一方で、女性には、そんなことないと言われていますが、これは都市伝説です。女性にだって、乳腺炎や卵巣炎の問題があります。

 子どものころに、なったほうがいいの?

 大人がかかると子どもに比べ、症状が強く出ることが多いですが、だからといって
子どもの頃になったほうがいいわけではありません!

こどもだからと言って、おたふくの合併症が軽いわけではありません。
 おたふくになった子どもの半分は髄膜炎になっていると言われます。発症するのは1割未満ですが、髄膜炎の予備軍に入ってしまう確率が5割という事です。
 意外と知られていないのが、難聴です。片方の耳が聞こえなくなりますが、なってしまうと治ることは稀です。しかも難聴になる頻度は400〜700人に一人であり、比較的多い合併症です。
こどもがおたふくかぜになると、大人も大変。
 子供がおたふくかぜにかかると、仕事を休んで看病することもあると思います。そのような場合には社会的にも大きなマイナスになってしまいます。兄弟などが次々かかってしまい、結局ずっと仕事を休んだため進退問題になりかけたという話も聞きます。


 おたふくかぜのワクチンはした方がいいの?

 おたふくかぜのワクチンは、生ワクチン(ウイルスを生きたまま使っている)であるため、その副反応として約1000〜2000人に1人が髄膜炎になると言われています。また、ワクチンをしても十分な抵抗力がつくのは7割ほどです。利益を得るにはリスクが付きまといます。しかし、これがネックになって、なかなか日本では定期接種にならないようです。そのため日本では任意接種のワクチンになっています。一方、先進国の中でこのワクチンを定期接種していないのは、なんと日本だけなのです。ワクチンにリスクはあるものの、おたふくかぜにかかってしまうと、ワクチンに比べ当然はるかに大きい確率で合併症のリスクを負うことになります。
 一度、家族でおたふくかぜワクチンについて話し合ってみてください。

 なお、H22年8月中旬現在の状況として、流行性耳下腺炎が7カ月前より香川県下で小幅な変動を繰り返しながら増加中で、西讃地方でも最近増加傾向です。