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健康情報
■学校医より一口メモ 脳震盪について
脳震盪について

脳震盪とは脳が激しく揺さぶられることによっておこる脳障害のことで症状は、
意識喪失 めまい、または、ふらつき
記憶喪失 嘔吐・錯乱及び失見当 頭痛
物が二重、または、ぼやけて見える などで、診断はCT、MRIなど検査にて異常を認めないことです。
症状のレベルは基本的に三段階に分かれています。
軽度(Grade1):意識消失なし/症状の消失15分以内
中度(Grade2):意識消失なし/短時間の健忘症/症状の消失15分以上
重度(Grade3):意識消失あり(数秒〜分)/長時間の健忘症
脳震盪は短期症状と長期症状があり、短期症状は数分から数時間のもの、長期症状は、数日間から数週間にわたり、注意力の散漫や、しつこい頭痛、めまいなどが長期間にわたるものがあります。
軽度の脳震盪であれば、そのまま安静にしていればほとんど危険がないといわれています。とはいうものの24時間は様子を見ましょう。
手足の震えがひどい、頭痛がひどい、吐き気がひどいなどの異変が起きたら医療機関へ受診してください。軽度でも頭痛がしたらスポーツを絶対にしてはいけません。また、頭痛がするのは脳にダメージがあるシグナルです。
一度目の脳震盪から短期間で(脳が完全回復してない状態で)もう一度脳震盪を起こすと、一度の脳震盪でダメージを負っている脳細胞に、回復してないところにさらにダメージが加わり、取り返しのつかないダメージを脳にあたえてしまいます。これを「セカンド・インパクト・シンドローム」と呼びます。いうまでもなく大変危険で致死率は50%以上、助かってもほぼ確実に障害が残ります。
軽度であっても一度でも脳震盪を起こしてしまったら、最低でも一週間は休養期間が必要です。
検査の結果が、「異常所見なし」であれば問題なく回復します。ただし、「脳震盪後症候群」とよばれる後遺症があり、頭痛、めまい、集中困難、健忘症、うつ病、感情鈍麻、不安などが起こることがあります。

これから、スポーツの季節になります。熱中症と合わせて気をつけましょう。

三豊・観音寺市医師会学校医会
(平成22年6月24日)