この度、国の方針にて、平成23年2月より平成24年3月までの間、小児の髄膜炎予防ワクチンのヒブワクチンおよび小児肺炎球菌ワクチン、また、子宮頸癌の約80%を予防する事ができると言われている子宮頸癌ワクチンが全額公費接種される事になりました。
1)ヒブワクチン及び小児肺炎球菌ワクチン
髄膜炎とは脳の髄膜下腔の軟膜に炎症を起こした状態で、その原因は、細菌やウイルス感染など、感染症にて引き起こされることがほとんどです。
乳幼児ではインフルエンザ菌b型、肺炎球菌、大腸菌、ムンプス(おたふくかぜ)、単純ヘルペス、などが原因菌になります。髄膜炎を発症すると発熱、頭痛、意識障害などが認められ、悪心・嘔吐ときに麻痺を引き起こします。
特に化膿性髄膜炎の死亡率は約30%と高くなっています。
この度、これら原因菌のうちインフルエンザ菌b型に対してヒブワクチン、また、肺炎球菌に対して小児肺炎球菌用ワクチンの接種が無料接種となります。
2)子宮頸癌ワクチン
女性の子宮がんのうちその80%以上は子宮頸癌と言われています。近年では20代後半から30代に急増し、若い女性の発症率が増加傾向にあります。世界では2分間に1人、日本では1日に10人の女性が子宮頸癌にて死亡しています。その子宮頸癌の予防ワクチン接種によって約70-80%程度その発症を押さえる事ができると言われています。また、接種は性交渉の可能性がある年齢の前で接種する事が効果があると言われています。